感性と体験がその人を作る?自己理論について

感性と体験がその人を作る?自己理論について

私は普段、来談者中心療法という技法を元にカウンセリングや傾聴を行なっています。

「来談者中心療法」はカール・ロジャースと言う人が1940年代に始めた技法です。

来談者中心療法を語る上で外すことのできない「自己理論」と言うものについて書きたいと思います。

※一部私の解釈も含まれるため誤りなどあればご指摘ください

自己理論とは?

自己理論と言うのは人格に関する理論で、

「個人は全て、自分を中心とした、絶え間なく変化している体験の世界に存在している」と言う前提の元にかたれています。

どう言うことかと言うと、

自分の感性・感じ方×体験=その人の人格

だと私は捉えています。

▼図1

自己概念と体験の一致・不一致

自己理論は自分が思う自分らしさ(自己概念)体験から得られた感情に偽りがあるか、ないか(一致・不一致)と言うところに着目した人格の理論です。

▼自己理論の図式説明(加筆しています)

(産業カウンセリング第6版より作成・加筆)

図のⅠの状態を拡大させることがカウンセリングの目的です。

心理的不適応な状態は生命体が重要な感覚的・知覚的かつ内臓的・直感的な体験に気づく事を否認し、その結果、そうした体験が象徴化されずに、自己構造のゲシュタルトの中に組織化されない時に生じる」と捉えられています。

すごく噛み砕いて言うと

心理的不適応な状態は「体験を通して直感的に感じた感情に気づかないふりをして、自分にとって無かった事になっている部分が多い時に生じる」

と言えると思います。

心理不適応状態を、先ほどの図1のAさんを例にとって自分なりに図解してみました

体験の白い部分が実際に無かった事になっていたり、自己構造の白い部分が体験が歪んで認知されている事です。

体験の認知、検討

ロジャースは以上の事を唱えた上で、

「自己の構造にとって本来的に全くどんな脅威もないような一定の条件下では、自己の構造と一致しない体験が次第に認知され、検討されるようになり、そして自己の構造はこうした体験を取り入れ、包合するように修正されていく」

と言っています。

すごく噛み砕いて言うと

「安心できる状況では、自分らしくないと思っていた過去の体験や感情も『それもまた、自分かな』というように、徐々に受け入れられるようになる」

という事だと思います。

先ほどのAさんの学校祭を例として挙げるとこのような感じです。

となります。

カウンセリングは肯定的態度や共感を持って話を聴き、安心できる状況で話し手の自己受容を促し、

先ほどの自己理論の図のⅠの領域を広げていく作業です。

▼Ⅰ領域が少し広がったAさん

このようにⅠの偽りなく感じた部分が大きくなると、心理的適応の状態(良い状態)に近く事ができるのです。

まとめ

いかがでしたか?^^

人は自分の感性や思考回路を中心に、様々な体験をして自分を作りあげます。

「自分はこうゆう人間だ」もしくは「こうあるべきだ」と言うものを自分の中に無意識に作り、それに反するものは見ないフリをしてしまう。

自分に正直になる事は、時に辛い事もありますよね。

ですが、様々な自分に気づき、自分自身を受け止められるようになると、

思考も柔軟になり、自分にも、その他の人にも優しくなれるような気がしますよね^^